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【仕事観】「青柳 晴美さん」奈良順子

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青柳 晴美さん
米国「ユナイテッド航空」フライトアテンダント
(旧)スカイビジネススクール卒業生

青柳 晴美さんは、世界最大といわれる、米国「ユナイテッド航空」にフライトアテンダントとして入社し、長年無欠勤を通すなど、仕事に対する姿勢は半端ではない。

パーサーとしても乗務する青柳さんだが、今日までの道のりは、決して平たんではなかった。

大きな試練を二度も乗り越えなくてはならなかったからだ。

一度目の試練は、なかなか夢を果たせなかったこと。そして、二度目は、やっと夢が叶い、入社したユナイテッド航空が、2001年のテロ事件に巻き込まれ、経営危機に直面したことだった。

二度の試練を、精神的にどう乗り越えたのか。

彼女は、日本の最大手電気メーカーで10年勤務していた。しかし、世界を舞台に仕事をしたいと、転職を決意した。だが、夢はなかなか実現しなかった。超難関といわれる国営レベルの航空会社に合格することは容易ではないからだ。

その時の心境を、彼女はこう語った。

「決心して、チャレンジしたことなので、駄目かもしれない、とか、どうしよう、という不安な気持ちはありませんでした。前に進むことだけを考えていました。尽きた、という感じがしなかったのです。確かにしんどかったけれど、一方では、すがすがしい、ここまで走れたのだから、もっと走れるという、反対に、自信がついていったような気がします。諦めるなんてことは考えもしなかったのです。しかし、一度だけ本当に落ち込んだことがありました。」

「その時、『自分と向き合って』と、先生に言われ、ハッとしました。意地になって諦めないと思うのではなく、周りと比べるのではなく、時間をかけても自分を高めてい。このことが大切なのだ、と気づいたのです。最終的には、自分自身の内面を見つめることなのだ、と・・・」。

それからまもなく、超難関の「ユナイテッド航空」に青柳さんは合格し、入社した。

こうして喜んで入社したのだが、次の試練が訪れた。

9.11のテロ事件の影響で、ユナイテッド航空が危機的状況に陥ったのだ。

彼女は、当時のことをこう振り返る。

「頭の中が真っ白になりました。その時、自分は何が出来るのか、を考えました。毎回、これが最後のフライトになるかも知れない。でも、やはり、自分は最後の一瞬まで、一回一回のフライトに全力を注ごうと、思いました。そして、危機から一ヵ月が経ち、会社から、フライトは続行されるとの朗報を受けたのです。その時は本当に嬉しく、自分を採用してくれたこの会社を、この仕事を、自分は心から愛している、とその時思えたのです。このような厳しい現実があることを知り、これから先、何が起ころうと、今日一日、今日一日と、自分が出来ることを全力でやっていこう、と決心しました。このことが反対に、自分を強くしてくれたように思えるのです」 。

この時期の彼女は精神的にとても大変だっただろう。しかし、そんな時も、いつもと変わらぬ力強い姿勢で、成田から、高田馬場の(旧)スカイビジネススクールに直行し、後輩育成を成し遂げてくれた。その姿はとても印象深く、今でも私の目に焼き付いている。

「スカイの後輩育成を最後まで担当させて頂いたから、当時のユナイテッド航空の危機を、自分は精神的に乗り越えられたような気がします。スカイの後輩たちにも強い人になって欲しいと思いました。スカイビジネススクールがあり、後輩たちがいたから、心が折れなかった。自分の心が折れてしまってはいけないと思ったのです」。

相変わらず、ユナイテッド航空で、元気にフライトを続けている青柳さん。

この二つの試練は、彼女にとって非常に辛いことだったに違いない。

しかし、彼女の強い精神力で乗り越えたのだ。こうした彼女だから、仕事に対する姿勢には一本の筋が通っている。 半端ではない。

「仕事観」や「人生観」とは、自分が多くの苦難を乗り越え、後からついてくるものだと思う。それだけ重い哲学ではないだろうか。安易な口先だけの「仕事観」「人生観」とは、重さがちがう。

目の前の試練を、精神的にどう乗り越えるのか。彼女は、その清々しさを見事に体現している人ではないかと思う。これからも、ちょっとのことでは動じないだろう。彼女は腹が据わっている。

青柳さんは、芯が強く、まっすぐな人だ。そんな彼女を、私は心から誇りに思い、信頼することができる。また、胸を張ってそう言える自分は幸せ者だと思う。

最後に、彼女のメッセージを紹介したい。

「一つひとつのことに、人より時間をかけたことで、ようやく見つけられた事も沢山あります。そうして身につけたことは、絶対に忘れることがありません。これってすごい財産だと思うのです。苦しかったり、悔しかったり、ジタバタしたことも、その全てが、今、を生き抜く為のカラダとハートの筋肉になっているのだ、と実感します。それが、自分のプライドとなっています。人より時間がかかってしまったけれど、その分、うまくいかない人たちの気持ちが理解できるようになれた。遠回りしたから、今があると思えるのです」。

2010 /12/22
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